Sunday, November 28, 2010

マウンテンゴリラ旅行記②

(写真はクリックすると拡大できます)

ゴリラ本番当日。朝早くから起きて集合場所に向かいます。このマウンテンゴリラツアー、事前に1日限定60人に予約販売される「ゴリラ許可」なるものを予約していかないとゴリラは拝めません。ルワンダ一の外貨獲得手段となっているゴリラ観光なので、この前に書いたように一人当たり外国人は5万円程度とかなり高い価格設定がされています(私たちはルワンダ長期滞在者なのでその半額です)。集合時間の朝7時に集まったほぼ全て「外国人」の60名。見た感じだとやはり欧米系の観光客が多いよう。アジア系はインド風なカップル1組と私だけでした。

ゴリラ彫りが施された杖でGO
マウンテンゴリラは通常群れをなして、自分たちの領域の中を移動しながら生活しています。この火山国立公園には(ルワンダ国境を越えてウガンダ、コンゴ側の山にも)沢山ゴリラのグループが暮らしているけれども、観光用に指定されて保護されているのは、そのうちの7グループほど。毎日「ゴリラトラッカー」と呼ばれるゴリラ追っかけ専門家の人たちがこのゴリラグループが今日はどこに移動しているかチェックして、トランシーバーでガイドさんと通信しながら観光客をゴリラまで導きます。グループによっては赤ちゃんがいたり、大所帯だったり、人間と遊ぶのが大好きなゴリラがいたりと、経験もかなり違ってきます。更に、グループによって住んでいる領域も違うので、どのグループを見に行くかによって行く場所も違ってきます。日によっては6時間も道もないものすごい急な山の斜面を上り続けないといけないところ、30分平坦な道を歩くだけで見に行けるところ、景色の良いなだらかな山を越えていくところなど、いろいろあるみたい。

そう、だからどのゴリラグループを見に行くかがとっても重要になってくるんです。自分の見に行きたいグループがある人たちは朝の集合から必死。値段設定が高いだけあって、絶対60歳以上…という欧米系の(失礼ですが)おじさま・おばさまが結構いる中で、やはり一番人気は一番遠くにいる一番大所帯のグループらしく、6時間山登りとか絶対無理だよね?という見た目のおばさんも、必死にこのグループに参加していた(←ちなみにこの婦人、ゴリラにたどり着いた後に体調を崩してタンカで運ばれたそうです)。私とニックは普通車で参加だったので、ハイキングの入り口までが一番近いグループを選択。
ごーろごろ、リラックス

ボス(右側)、ママ(左側)、赤ちゃん(左上)
「サビンニョ」と名前のついたこの群れ、ラッキーなことに世界で一番大きなシルバーバック(群れのボスのオス、背中が白いからこういう名称)や赤ちゃんが3匹いるそう。一緒にいくことになったのはドイツ・オーストリア人の年配&中年夫婦5人組。いつもアルプス軽々と登っているかのような(←偏見)プロっぽいブーツ・杖・ジャケット・リュックのいでたちで、明るい人達だったので、まずは一安心。ゴリラが住んでいるのは山の中腹の竹林。山のふもとに車をとめて、山登り開始です。

運良く1時間ほどの軽い山登りでゴリラに到着。最初にみつけたのがシルバーバック。やっぱり巨大!私6人分くらいのサイズだろうか…。赤ちゃんも発見、若いメスや若いシルバーバックなどなど、計10匹ほどが辺り一面でごろごろしている。人間がすぐ目の前にいるのに、おならするわ昼寝するわ木には登るわ、かなりリラックスのゴリラ達。最初はかなり怖かったのだけど、どんなに近づいてもかなり無関心のご様子に、みんなほっとしてゴリラを見守る。7メートル以上近づいてはいけないことになっているんだけど、竹林の中で開けた場所ではなかったので、相当の距離まで近づけました。みんな必死に笹をかきわけ、写真撮影。

腕を組んだり、頭をぽりぽりしたり、腕枕で昼寝をしたり、人間そっくり。一見キングコング的サイズで怖そうだけど、赤ちゃんとお母さんがまったり遊んでいる様子はむしろ黒い巨大な毛玉が転がってる、という感じ。若いゴリラはつぶらな瞳をきょろきょろさせて、かわいい☆あまりの近さと優雅さに感動するばかりだけれど、見学できるのはゴリラのストレス防止のため1時間と決まっています。「ゴリラ語」の達者なガイドさんは、咳払いのような低い音を出して「さようなら~」と唸って、みんな山を下るのでした。

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