Thursday, April 14, 2011

優雅なルワンダ生活の裏で

自分のブログを読み返していて、野菜を収穫したり餃子を作ったり旅行に行ったり、一体自分はどれだけ楽しくのんびりした生活をしているんだろうと、ふと思う。きっと、生活面で言ったら過去に例をみないほど優雅な暮らしをしているはず。大きな都市ではないので、移動や通勤に時間もかからないし、遊びに行くところもあんまりないから、時間もたっぷりあって、エンドレスにお茶や読書や最近は編み物までできちゃう。ニックだって夕飯は必ず一緒に食べるし、更にはランチにもおうちに戻ってくるのがほとんど。これって夢に見るような新婚生活!

でも最近、去年度のスケジュール帳を見直してみたら、朝から晩まで予定がびっしり詰まっていたり、1週間毎日飲み会の予定が入っていたり、立て続けに旅行していたり、ものすごい生活ペースの違いにびっくり。東京じゃ、こういう生活が普通だったなぁと、ちょいと懐かしい。そういえば、すごいペースで国際開発関連の勉強会、セミナー、イベント…というのがいろいろ開催されていて、物事が起こるペースや新しい人と出会うペースがものすごく早い毎日だった。これはボストンにいた頃も同じかな。

先週、ニックの会社に新しい人が来てご飯に一緒に行ったときのこと。ずっとファイナンス畑のビジネスマンでアフリカは初という彼。自分はこのプロジェクトを完成させるためなら1日に何時間でも働く、それが今までも普通だったから、と熱い思いを語ってくれた。私もルワンダに来る前は、遠く離れた日本で空想を深めるよりは、途上国の現場に来て同じ時間分、手を動かして働いた方が絶対良い!とわくわくしていた。

でもここにきてもうすぐ半年、一番大切なのは「ガンガン働く熱い意欲」じゃなくて、「ガンガン働かなくてもその熱い意欲をなくさない忍耐力」だということが分かってきた。自分が何かすれば物事が動く先進国と違って、途上国では他の人(政府の許可だったり、政治的合意だったり)が動かない限り自分が何をしても物事が変わらないのが一般的。結局自分ががんばっても、空回りすることが多い。どうやらルワンダのように政府の強い国だと、特にこの傾向が強いらしい。

だから、ここに来て一番大変なのは、食生活の違いとか、文化や言葉の違いとかではなくって、この生活ペースの大転換だと思う。私も半年たって、ようやく家庭菜園と読書のこの優雅な生活スタイルに慣れてきたところ。スケジュールが埋まってなかったら、自分で埋めていく生活。恒常的に過労ぎみの日本の人たちにはうらやましがられるかもしれないけど、これはこれでなかなか大変なもんなんです。

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