Thursday, January 20, 2011

アメリカ式ライフ・ワーク・バランス

日本では(または日本人では?)なかなか考えられないことですが、ニックは最悪でも毎日6時半までには仕事から帰ってきます。暇なときはお昼を食べに帰ってきたり、早く帰ってきて夕方からジムに行ったり、更には仕事がない時には自宅勤務なんていうこともしています。その代わり、週末もメールチェックはしていたり、iphoneで常にメールを監視していたりしますが、残業や週末出勤なんていうことはまずありません。出勤もいつもチノパンにYシャツ、ネクタイなし。

上司と同僚のみんなとたまに夕飯を食べに行ったりしますが(もちろんこういうときは私もおいしいもの食べについて行くのだけど)、誰がお店の予約をして仕切るということでもなく、誰が誰にお酒をついで食べ物をとりわけるということでもなく、年上が勘定を多く払うとかいうことも決してなく、時には目の前にいる上司をからかったりして、わいわい楽しくやっておしまい。もちろん他に用事がある人は来ないし、こういう場が嫌いな人は永久に来ない。

こういうゆるりとした職場環境と会社の文化はおそらくルワンダ式ではなく、アメリカ式(スタッフの約半分はアメリカ人なので)。これがアメリカでの標準なのかどうかは判断できないけれど、聞く話から想像すると、おそらくそんなに標準から離れているわけではないみたい。私もアメリカ人と働いたり、アメリカで働いたりしたことが過去にあるけれども、印象はまぁ大体こういう感じ。至ってカジュアル。

と、こんなことを言うと、日本にいる昔の同期に信じられないと言われるはず。私の勤めていた政府系金融機関は、これをまるで裏返したような職場環境&文化だったから、アメリカ式が通常だと認識していた当時の私(上下関係のまるでない高校生活を3年間送ったこともかなり影響しているけど・笑)にとっては、理解しがたいカルチャーショックで、辞職したのもこれが主な原因。

それでも当時日本でライフ・ワーク・バランスという言葉は流行していたし、職場でも奨励されていた。週に1回はノー残業デーというのが作られて、残業も1ヶ月○○時間と限定されていたし、現状調査インタビューなんかもされました。でもしっくりこなかった理由は多分、努力が全て表面的だったから。残業を削れば自動的に私生活が充実するかといえば決してそうじゃない。そもそも、私生活(ライフ)と仕事(ワーク)は全く別のもので混同してはいけない、という根本的な考え方が良くない。だって無理でしょ、仕事大好きな人にとってはライフ=ワークだろうし、そうじゃない人にとってはワークはライフの単なる1部品のはずなんだから。

話を元に戻すと、こんなアメリカ式で自由な職場文化のおかげで、ニックが働いていない時間が一般的な日本人男性よりおそらく遥かに長い!ということ。一緒に買い物に行ったり、犬と遊んだり、夕飯を食べに行ったり、映画を見たり…というかこれら全てをほぼ毎日実行しています(どれだけ働いてないんだ・笑)会社の上司・部下とも、上下関係のくくりなく普通の友達のように、週末にBBQしたり一緒に年を越したりしています。もうルワンダに来て3ヶ月、これが大分普通になってきたけど、よく考えたらこんな生活はすごい幸せなんじゃないかとふと思ったのでした。

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